おはようございます。
人の可能性を広げる天才整体師 下大前です( ´∀`)
今日は、
「重度の変型股関節症だったSさんが見事ホノルルマラソンを完走した」改善例です。
Sさんを施術する中で、大切なことを教えていただいた、
僕が尊敬する人の1人です。
あなたも、
このSさんのお話を通して、
自分とは違う、この人は特別、などと思うのではなく、
「自分の可能性は限りなくある」ことを感じていただければ幸いです。
それではお話しして行きましょう。
お客様
Sさん(仮名) 52歳 女性
お子様4人
大好きなマラソンの集大成として、ホノルルマラソンを夫婦揃って完走することが目標。
来院日、改善までの治療期間と回数
平成27年12月
治療期間:約1年
治療回数:28回
お悩みの症状と経緯
Sさんが股関節に痛みがで出したのは、
2014年頃からで、生まれつき股関節のはまりが良くない、
「先天性股関節脱臼」とは学生時代から指摘されていたものの
それまで痛みはなく、趣味のマラソンも年に数回走るなどして楽しんでいました。
しかし、
2014年頃からランニング中に股関節に痛みを感じ始めて、
すぐに治るだろうと思っていたが、
それどころか痛みはひどくなっていき、
さすがにマズイと思い、
整形外科に受診することにしました。
そこでレントゲンなどの検査を行なった結果、
「左股関節の変形性股関節症」という診断でした。
しかも、かなり左股関節の変形が進んでおり、
このまま痛みが進めば、数年後には手術になるレベルだと整形外科医からは説明を受けるのです。
「たぶんダメだろうな…」
と思いながらも、「先生、マラソンは走れませんか?」
と聞いてみると、
「それはまず無理です。日常生活でも支障のきたすレベルなので、
マラソンなどの運動はやめてください」
と、思った通りの答えでした。
しかし、諦めきれずに、その日から4件の整形外科に相談してみたそうですが、
答えはほぼ同じく「マラソンはやめた方がいい」でした。
しかも、1年後に控えるホノルルマラソンどころではなく、
走ることをやめないと変形が悪化するから、今後一切走ることはできないと考えてください。
という結果だったのです。
しかし、
それでもなんとか、夫婦でホノルルマラソンを走りたいという想いから、
せめてホノルルマラソンを走ってからマラソンをやめたいと考えるようになり、
そこから様々な情報集めをして、
何かの縁があって僕のところに相談に来ることになりました。
整体検査による所見
左股関節に変形があるが、
反対の右股関節には変形はそれほどないとのこと。(整形にて)
パトリックテストと言う、股関節を外に開く検査では、
右股関節に比べて、左股関節は開きにくい状態。
整体検査の中では、
右足の親指に力が入らないことと、
目に疲労感があり、目の動きがおかしいこと、
それらによって体全身に歪みが生じている傾向がある
かなり歩行時の痛みはある様子。
初回整体開始
歩くことに左股関節に痛みが走り、
足を引きずりながら移動している。
体も痛みがあり、それを避けるために歪みを作っている。
まず、立位での動きと股関節の開きをチェックした後、
そこで気になった、
足首の動きや股関節の動きを一度改善してみることに。
整体を行い足首と股関節の施術を行なっても、
体にはなんの変化もない。
ここはおそらくなんの影響もないと考えて、
検査通り、
ネックになっている目の疲れと母趾の整体から行う。
5分ほど整体を行ない、
再度検査を行うと
かなり、股関節が開く。
Sさんもここまで足が動いたことはないので、驚いた様子。
しかも痛い左股関節とは逆の右母趾を触れただけで。
ここで重要な点は、
変形が進んでいる左股関節ではなく、
変形していない右股関節にあった。
変形性股関節症の症状を改善するポイント
実は、変形性股関節症を改善するポイントがあり、
この考え方を持っているとかなり改善しやすくなります。
変形性股関節症に至る経緯はそれぞれ個人差はありますが、
基本的に、変形性股関節症の場合は、
変形が進んでいる側と、進んでいない側があります。
両足の股関節が同程度に変形するまでに、
必ず片側から変形していきます。
しかし、病院や整骨院では、変形側の股関節が悪い足と考えて、
悪い方の足の治療を行います。
これ当たり前だと思うかもしれませんが、よく考えてみてください。
変形という関節症状は、
変形した股関節=負担がかかっている股関節
変形していない股関節=普段使っていない股関節
ということですから、
大切なのは普段サボっている「変形していない側」を如何に動けるようにするかであって、
変形した側に囚われすぎてはいけないんですね。
ですが、
ほとんどの病院や整骨院での治療行為は、悪い側を如何にいい状態にするかしか考えていません。
それは果たして治療と呼べるのかどうか。ちょっと疑問に思います。
このようなアンバランスに至るまでの過程は個人個人で違いますが、
整体や体操を通して、
使えていない側の股関節を使えるようにきっかけを作ってあげることが大切だと、
僕は考えています。
2回目の整体(初回整体から3日後)
前回の施術後、翌日までかなり股関節の痛みは軽減していたが、
2日目からはまた元どおりに。
ここまでは予想範囲内。
再検査すると、
やはり初回整体前と同じように体に歪みがあり、
今回もほぼ同じように整体を行うことに下が、
前回と今回の体の違いから、
少し整体方法を変更。
整体後はかなり改善がみられたので、
今日は足の親指の使い方を上手にする練習方法をお伝えして終了することに。
10回目の整体(初回整体から4ヶ月後)
Sさんの自覚症状もかなり軽減しており、
日常生活における股関節の痛みはほぼなく、
ここ数週間で、ウオーキングを開始する。
一時間ほど歩くと、少し右股関節の周りに張りが出てくるが、
翌日に持ち越すほどではないとのこと。
繰り返し、目の疲労を取りつつ、長年で体に染み付いた運動パターンを
反復して修正する体操を繰り返す。
特に足の親指の使い方を練習し、
それをウオーキング、ランニングにも応用できるように繰り返し訓練を重ねて行く。
23回目の整体(初回整体から10ヶ月後)
ここまでで、腰痛は9割以上改善が見られて、
ランニングできる距離も順調に伸びてきている。
2週間前には、
リハビリの一つの目標であった、ハーフマラソンに参加し、
タイムこそ目標には届かなかったものの、
股関節の不安は感じることなくハーフマラソンは完走できた。
翌日は少し、股関節周囲に張りはあるが、それでも歩行ができなどの日常生活に
師匠のあるようなことはなく順調にきていた。
残り、ホノルルマラソンまで2ヶ月少し。
整体で体を整えつつ、
ランニングトレーニングを積んで行く
28回目の整体(初回整体から12ヶ月後)
股関節の痛み、動きともに全く問題はないレベル。
定期的に通院していた整形外科でも、
念のためにレントゲンなどの検査をしてもらい、
変形はあるが、大きく進行はしていないので、
なんとか大丈夫だろうとのこと。
いよいよ、今日の施術終了後、夜中の便でホノルルへ出発日。
飛行機の中で、楽に過ごせる座り方などを指導して、
マラソン前の全ての施術を終える。
あとは、無事完走してくれることを祈るのみ。
無事、ホノルルマラソンを完走したと連絡が!
「無事に完走しました!」との連絡がSさんから入りました。
足の張りはあるけど、歩けないほどではないから大丈夫とのことで、
僕自身もホッしました。
はじめにみたときは足を引きずっておられた状態だったことを思うと、
信じられないことだなと思いますが、
とにかく無事に走りきってくれたことに感謝しかありません。
振り返り
今回は、
手術が必要だと言われるほどの変形性股関節症で悩むSさんが、
目標であったホノルルマラソンを完走できた事例でした。
僕はSさんに
何としても実現したい目標があれば、可能性は見い出すことができる
ということを、教えてもらいました。
もちろん他の整形外科医には、
走ること自体を止められるような状態であったことは確かです。
多分一般論的には、
足のことを考えてマラソンを中止させることが大切で、
僕が行なった行為は、
将来的にSさんの股関節を悪くしてしまう結果となるのかもしれません。
しかし、
こういうようなことは、僕も含めて外野の人間がとやかく言うことではないんだと思います。
大切なことはSさん自身がどうしたいのか?と言うこと。
色々な意見はあってもいいと思いますが、
それらの意見を参考にして決断できるのは、
Sさん以外にはいないのです。
『自分はどうしたいのか?』
このことは、人生を生きて行く上で本当に大切な問いかけなんだと思います。
我々はともすれば、他人が決めた人生を生きてしまいかねません。
それで何か問題があっても「○○のせいだ!」って言えるし。その方が楽だから。
それも一つの人生の形かもしれませんが、、
僕はやっぱりSさんのように、
やれるかどうかは自分が決めたい
と思います。
そんな大切なことを僕はSさんから教わりました。
Sさんありがとうございます!
次の目標はマラソンではなく、登山ですね!
楽しんで行きましょう〜!!