おはようございます。
整体庵大空の下大前です。
今日は、
『全般性不安神経症、パニック障害で悩んだ時に大切なのは「なぜ不安なの?」と考えること』
というお話です。
全般性不安神経症、パニック障害などの精神的な症状で悩んだ時、
身体的な症状である動悸や息苦しさ、頭痛、めまいなどを「どうやって抑えるか」ということをまず考えると思います。
このような現象の起源になるのは、
やはり何かに対する「不安」ですが、
「不安に対処しても、また新たに大きな不安がやってくる」ことをご存知ですか?
あなた自身の不安の正体を考えずして、
不安に対処したり、不安症という身体的な症状に対処しても、
あなたが不安を感じる本質的な問題は解消することはないのです。
こんな経験はないでしょうか?
人間関係に悩み、不安があったので、
転職したけど、
転職した先でもまた違う人との人間関係に悩でいた。。
月収20万円の時、お金がないな…と不安を抱いていた。
けど、年収30万円になった今でも、当時と同じように、お金がないと悩んでいる。。
病気になって不安を感じていたけど、
どうにかその病気を克服したが、また病気になるのではないか?と不安になり、
健康なはずの今を楽しむことが出来ないでいる。。
いかがでしょうか?
不安なことに対処して、
その場はなんとか乗り越えたとしても、
乗り越えた先で、また似たような不安を感じてしまう。
まだ起きてもないことに不安を感じては、
対処しようとしている。
これでは、「不安を感じる⇔対処する」を繰り返すだけで、
本質的な問題は解決されることはありません。
では、どう考えることが、本質的な問題解決になるのでしょうか?
それは、
「なぜ、自分は不安を感じているのか?」
ということを自らに問いかけ、考えていくことが大切です。
そこを深掘りして考えていくことで、
なぜ、あなたが特定のことに不安を抱いたり、悩みとして捉えたりしてしまうのか?
その理由が少しずつ見えてくるはずです。
今日は、
そのことについて、事例を交えながらお話したいと思います。
ご興味ありましたらお読みください。
<今日のお話>
- 健康への不安って?
- お金への不安って?
- なぜ?と問いかけることの重要さ
- まとめ
健康への不安って?
整体庵大空に通われていたKさん(31歳女性 主婦)のお話。
Kさんは、20歳過ぎ頃から腰痛に悩まされていました。
あるときは動けない程辛い時期もあったり、動ける時もあったりしながら、
10年近く過ごしていたそうです。
しかし、30代になると、
このままこの腰痛がひどくなって、動けなくなったらどうしよう??
と悩み始め、
腰痛に加えて、めまいや動悸などの症状も出るようになり、
時期によっては、腰痛より、めまいや動悸などの症状に大きく悩まされることになります。
Kさんは心療内科への受診を家族に勧められ、
そこで「全般性不安神経症」と診断され、
不安を和らげるために、精神安定剤を処方されたそうです。
ですが、心療内科に半年以上通院しても病状には一切変化がなく、
友人の紹介で僕の整体を受けに来られました。
Kさんとは、簡略化するとこんなお話していきました。
ーーーーーーーーーーーー
なぜ、Kさんは腰痛に不安を感じたのですか?
「腰が痛いのが怖いからです」
なぜ、腰が痛いと怖いのでしょう?
「腰が痛いと動けないからです」
なぜ、動けないと不安なのでしょう?
「動けないと育児や家事が出来なくなってしまうからです」
なぜ、育児や家事が出来ないと不安なのでしょう?
「それは…やらないといけないことが出来ないのはダメだからです」
なぜ、育児や家事が出来ないとダメなのでしょう?
「…それは…、自分の仕事だから??」
家事や育児がもし、出来ないとどうなるのですか?
「出来ない自分だと、夫や家族とって自分の価値がないように感じてしまいます…」
Kさんは人に自分を認めて欲しいし、自分の役割がこなせないと人に認められないと感じていたのでしょうか?
「そうかもしれません。だから腰痛になると自分の価値がないような気がして不安だったのかもしれません」
ーーーーーーーーーーーー
整体冒頭、こんなお話をしていました。
Kさんの場合は、
腰痛そのものに不安を感じていたのではなく、
腰痛になって自分の役割が出来なくなると、自分のことが周囲に価値ない人間と思われてしまうのが不安に感じていたわけです。
まずは、腰痛に不安要素はないことに気付くことが、
Kさんにとっては大切なわけですが、
『なぜ、自分の役割が果たせないと自分に価値がないと思うのか?』
ということが次に考えることになります。
本当にあなたの価値は、家事や育児ができることにあるのか?
そもそも人の価値とはなんなのか?
家事や育児が出来ない人は本当に価値がないのか?
もしかしたら、旦那さんはあなたに育児や家事ではなく、あなたの存在そのものに感謝しているかもしれない。
人は、自分が想像する世界、自分がこうだと認識した世界が、
全ての世界かのような気持ちになり、その世界に絶望を感じたりしてしまいます。
しかし、
あなたがこうだと思う世界は、全ての世界ではありませんし、
一つの物事を色々な視点から見つめる視野が大切ではないでしょうか?
単に腰痛だけに対処して、
たとえ腰痛が解消したとしても、
自分の価値が、「育児や家事をすることにある」と偏って認識している限り、
腰痛以外の頭痛や風邪などになればまた、
「体調不良で自分は役割を果たせないのではないか…」と不安になります。
そして、また頭痛や風邪を恐れて対処する…
この繰り返しになってしまいますよね?
対処法を行えば、どこまでも対処し続けるだけで、
問題を先延ばしているだけになり、
本質的に問題を解決することはないんですね。
お金への不安って?
お金がなくて、経済的に不安を感じることも多いかもしれませんが、
先ほどのKさんとは別の方で、このような悩みがありました。
Sさん、38歳男性(いわゆる一流企業に勤務)、
1年前から不安神経症、パニック障害と心療内科で診断を受けて、
薬の服用と、カウンセリングを受けていましたが、
改善がなく、僕の整体庵に相談に来られました。
Sさんの表立った不安は、
今の職場は安定はしているが、仕事が辛く、
人間関係も悪いので、やめたいけど、
やめた後の経済面や再就職を考えると辞めれずに悩んでいると。
Sさんの場合、
なぜ、不安にどう対処するか?ではなく、
なぜ、経済的な不安を感じるのか?ということに不安の本質がありました。
経済的な面での不安がなければ、
仕事をやめることにも躊躇しませんからね。
Sさんとのやりとりは簡略化すると以下のようなことです。
ーーーーーーーーーーーー
Sさんはなぜ、お金に関して不安を感じるのですか?
「お金がないと、自分も家族も幸せに出来ないから」
なぜ、家族と自分を幸せにするためにお金が必要なのですか?
「生活水準がある程度ないと迷惑をかけてしまう」
生活水準が低いと幸せではない?とすれば、Sさんにとっての幸せとは何でしょうか?
「世間体…のようなものかもしれません。
自分または、家族が欲しいものをできるだけ買いたいという思いもあります」
それは、自分の中にある満たされない何かを、
幸せに見られたり、物欲を満たすことで、満足したいという思いですか?
「そうかもしれません…」
では、なぜ、Sさんが満たされないのか考えていきましょう。
ーーーーーーーーーーー
この後、Sさんが満たされないのはなぜか?
ということを一緒に考えていきました。
ここから先は、かなり個人差が大きいのでお話することは難しいですが、
簡単にいうと、「やりたいことが出来ない」ということへの満たされなさを感じていたようでした。
Sさんが悩んでいたのは、
実は「経済的な面」ではなく、
自分が満たされないことがあるということだったのです。
なぜ、満たされないのか?
今度はそこをさらに深く考えていくことが大切になります。
そうして深掘りしていくうちに、
すでに満たされていたことに気付くと、満たされないという思いは消え、
お金や、仕事の悩みというのは、消えていきました。
その結果、Sさんの主訴であった不安症の症状もいつの間にか消えているのです。
なぜ?と問いかけることの重要さ
対処法は、対処ですから、
どこまで続けても本質的な問題にたどり着くことは出来ません。
しかし、自分の思いや、湧き上がる感情に対して、
「何故?」
と問いかけていくことは、
少しずつ、自分自身の中にある本質的な問題に迫ることが出来ます。
何故、自分は不安なのか?
何故、お金に関して不安に思うのか?
何故、健康について不安を感じるのか?
そう考えていくことが、初めの一歩です。
悩みは不安は、解消するべきものではなく、
自分自身の中にある偏った思考や、常識に気付き、成長していくギフトなのです。
そのことを忘れないでくださいね。
自分自身に、「何故?」としつこく問いかけてみてください。
問題の原因は、他人や環境には絶対にありません。
どんな問題であっても、全ての原因はあなた自身の中にあります。
それに気付くために人は悩むのかもしれませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今日は、KさんとSさん、お二人の実際の事例を元に不安という感情の本質をお話してきました。
今日をお話した内容も、
かなり浅い部分で、これより深い部分は、
個人差が大きいので、ブログではお話することができません。
しかし、考えていく方向性は、
今日のお話だけでも少しご理解いただけたのではないでしょうか?
何か一つでも気付きになるようなことがあれば嬉しく思います。
なかなか、
確信めいた部分は誤解を招く恐れがあるので、ブログでは書けないことも多くあります。
本当に心身の悩みから脱却したい方は、
一度ご相談に来てくださればと思います。
しかし、僕のような整体はもちろんですが、
医療にかかる時、
何かしてもらおうと言う受け身では、
意味はありません。
本当の意味で、
自分を変革し、今までのループを自発的に変えたいという心を持って、
医療にかかる事が大切です。
現代では、
どんな医療を受けるのか?と言う事ばかり注目されて、
ドクターショッピングを繰り返す人もおられますが、
それはほぼ無意味と言ってもいいでしょう。
自分が変化するかどうかは、
どんな医療を受けたかではなく、
あなた自身が本気で変化したいかどうか?の一点に尽きるのです。
この記事が、
一人一人の生きる世界に疑問を投げかけることができていれば幸いです。
乱文でわかりにくいことも多いと思います。
ぜひ、ご興味ある方は、ご質問いただければと思います。
それでは今日はこの辺で!
パニック障害・不安障害について詳しくはこちら
この記事に関する関連記事
- 観察点21 天然農法
- 観察点16 肝臓ガン見逃し
- 観察点15 眼と過呼吸
- 観察点14 安定
- 観察点13 湖の水と自律神経
- 観察点11 誰の悩み?
- 観察点10 症状の正体
- 観察点8 靴
- 観察点7 靴
- 【パニック発作改善事例】パニック障害で悩んだ20代男性が、悩みを克服出来た理由とは?
- パニック障害・不安神経症の原因は手にあった? 脳の発達障害と手指との関連とは
- 不安神経症、パニック障害…生きている限りなくならない「不安」という感情からわかること
- 風邪は、身体を護る??風邪という現象を考えてみる
- 安心して不安を感じていい? 〜不安・絶望は本当の自分に出会う大切なギフト〜
- 不安、恐怖、緊張、人の目… 不安神経症やパニック障害を引き起こす感情の裏側にあるものとは?
- 不安神経症・うつ病・双極性障害に悩む患者様からの「よくある質問集」
- 不安神経症は焦りに気付かせてくれる存在「ゆっくり進む事でしか観えないものがある」
- 全般性不安障害(不安神経症)で悩むあなたへ 満たされて、幸せでないと不安を感じる事は出来ない?
- 不安症で悩むあなたへ「病は力」私たちが生き続けていられる目に見えない「何か」の力の正体とは?
- 育児、対人ストレスで悩むあなたへ「ある患者様が教えてくれた大切なこと」
- 病になれる身体の素晴らしさ「つぐつぐ人間は自分勝手な生き物」だと思うお話
- 不安症、パニック障害で悩むあなたへ 他人や理想の自分の比べてしまう心は最高の贈物?
- 不安・孤独・恐怖…。苦しい感情との向き合い方 登山家栗城史多さんの言葉 〜その2〜
- 不安・孤独・恐怖…。苦しい感情との向き合い方 登山家栗城史多さんの言葉
- パニック障害・不安症の意外な原因とは?『自分を取り戻し人生を楽しく生きるコツ』
- 不安症、パニック障害の原因とは?「所ジョージさんに学ぶ心身の不調の考え方」
- 「不安症、パニック障害で悩むあなたへ」悩み、不安、恐怖の原因はなんなのか?
- 「モチベーションが上がらない…」と不安に感じているあなたへ モチベーションをあげなくていい3つ理由
- 整体庵大空は、2018年のゴールデンウイークも営業しています!
- 不安症・パニック障害の原因にもなるかも? 怪しい健康の常識10選
- 不安障害・パニック障害の原因も改善方法も、身体が全て知っていた?
- 不安症・パニック障害で悩むあなたへ「身体は改善への道を知っていた」
- 不安症・パニック障害で悩む方へ…。「病気になれる身体に感謝したくなるブログ」
- 不安障害、パニック障害を解消するために… 本当に大切なこと以外捨ててしまおう。
- 「不安症、パニック障害で悩むことは悪いことじゃない」不安定に強くなる6つの思考
- 不安症・自律神経失調症の原因は努力すること? 人生で「努力しなくていい」3つの理由
- 動物に学ぶ「不安症・パニック障害を解消するヒント」とは?
- 不安症、パニック障害に悩むあなたへ 知られざる「玄米と塩」の効果とは
- 不安症・パニック障害を引き起こす教育の問題
- 医療への関わり方を考える(不安症で病院に頼りがちな方へ)
- 不安という感情の正体は希望? ー不安はマイナス思考ではないー
- 不安障害、パニック障害を改善するコツは「塩」だった!? ほとんどの人が知らない「塩」の力
- 「治る人」と「治らない人」の差ってなに? 治癒力を上げるために必要な7つの考え方
- なぜ、整体でパニック障害などの精神病と言われる症状が改善するのか?③
- なぜ、整体でパニック障害などの精神病と言われる症状が改善するのか?②
- なぜ、整体でパニック障害などの精神病と言われる症状が改善するのか?①
- 「自覚のない依存心」が不安症・パニック障害を引き起こす原因になる?
- 【実際の事例】娘がパニック障害で不登校という母親を整体した時のお話
- 【整体改善例】家事すらできなかったパニック障害の発作が改善し、快適な生活を取り戻した改善例
- 不安障・パニック障害を根本的に改善する「ものさし訓練」とは
- 怪我は人生を幸せにする贈り物 ー車椅子バスケット 京谷和幸さんのお話ー
- パニック障害で悩むあなたへ 精神科に通う前に知ってほしい5つのこと
お電話ありがとうございます、
整体庵 大空でございます。