こんにちは。
整体庵大空です。
今日は、「足のケガはとにかく安静に!」が、回復を遅らせることもある?というお話しです。
結論は、安静にせずしっかり動くことで足のケガ(捻挫や足指の負傷、腫れなど)は早く回復するケースもあります。
足をケガすれば、「まず安静に。」と合言葉のように言われますが、安静にしなければいけない状況も当然あるものの、実際そうでもないケースの方が多く、安静によりかえって治りを悪くさせたり、無駄に長引かせていることが少なくありません。
今日のブログはそんなお話しです。
野球選手時代の経験
いきなり個人的な経験談ですが…
足のケガがどういう意味を持つのか?視点が切り替わる話なので、書かせていただきます。
僕は20代前半のころ、真剣に野球を頑張っていました。
大切な公式戦1週間前の練習中、左足首を激しく捻挫してしまい、痛みも激しく腫れ上がり真っ青に内出血をしており、検査の結果は足首の靭帯の断裂でした。
一般的には安静と固定が必要なケースですが、僕は強い固定はせず、自分なりに治療を重ねていましたが、さすがに1週間後の公式戦には間に合わないだろうなと思っていました。
そうして1週間練習出来ず(というか、まともに走ることも出来ず)、公式戦前日、僕と同じポジションに代わりに出場するはずだった選手が体調を壊し、明日の試合には出れないという状況になり、とにかく立っているだけでいいから僕に試合に出てほしいということになったんです。
「そうはいってもまともにランニングも出来ないこの状況で、試合は無理があるだろ…」
とは思いつつも、公式戦にまだ腫れて痛む足にテーピングを巻いて、無理やり出場することに。
結果的に、試合のアドレナリン効果?なのか、走れないといいつつも、守備でボールが飛んで来れば体は反応してしまうもので、足をかばいながらも、守備でも打撃でもやれる限り動いていました。というか、なぜかいつも以上に活躍することが出来たんです。笑
「足をケガをしている」という状態が、かえって良い方向に働き過度な力みが消えて、スムーズな動きにつながっていたのかもしれません。
こうした経験は、一般的には不思議に思われるかもしれませんが、競技スポーツをされていた方であれば、「ケガで不調な時の方が良い結果が出た」というのは、1度や2度くらい経験したことがあることではないでしょうか?
身体というのは、どうやら、僕たちの意識が及ばない「なにか」が働いて動いているんだろうと思います。
とはいえ、試合中に、「試合が終わればもう痛みで歩けなくなっているだろうな…」と思いながらプレーしていました。
しかし、試合が終わり、スパイクを脱いでも、僕の足は痛みがありませんでした。
それどころか腫れも引いていて、試合前よりも状態がいいんです。
その日以来、足の捻挫は完治してしまいました。
「なんで?」
と、当時はとても不思議でしたが、今ではその理由が理解できます。
足の痛みとは、そもそもどのような意味を持つの?
ケガによって「普段自分ができない動きを強いられる」というところに重要さがあると思っていて、これを一般的には「ケガを庇った動き」であり、苦痛や違和感として嫌われがちかもしれません。
そして「自分が(クセが出て偏った)やりやすい動きをしている状態」を自分の良い状態だと錯覚している状態にそもそも問題があるように思います。
ケガをしたときの「自分が普段できない動きを痛みによって強いられている状態」こそ、自分の普段の癖(偏り)を整える意味も含まれていて。
ケガで自分の癖や偏りが出せない状態で運動することで、普段使い過ぎている筋肉や関節は休憩して、普段サボっている筋肉たちがトレーニングさせられることになる。
この違和感によって、僕らの体は偏りが過度になることなく、均整を保っている。
そう考えると、足を捻挫した状態で、野球の試合にフル出場した後、足の痛みも腫れも完治した僕の経験は理にかなっているともいえます。
すべての足のケガでそうはいきませんが、多くのケースで明らかに「動いた方が治りが早いのにな…」
と思わせられるケースがほとんどなので、あえてブログに書いています。
僕が足を痛めて出た試合で、いつも以上に活躍できたのも、普段癖で力みやすい筋肉が力めなかったから、適度にリラックスしてバランス良く動けていたからともいえそうです。
身体の痛みには、そうした「身体の均整を整える」側面を持っているということも知った上で、痛みを感じると、単に不快なだけではないこともみえてくるかもしれません。
痛風で足が痛む患者様の事例
最後に、最近あった事例を紹介してブログを終えます。
以前から来られているある患者様が痛風かも?ということで相談に来られました。
前日に整形外科に行ったそうですが、とくになにも検査はなく痛み止めと湿布だけ頂いたそうですが、翌日に痛みが強く出たとのこと。
たしかに患部の状態と腫れ方、痛みの質的にも、痛風のようにはみえます。(検査はしていないので、確定ではないです)
でも、
患部の腫れ方よりも、この方の腰椎に問題があったので、腰椎のトレーニングを1時間ほど一緒に行いました。だいぶハードに体操したので、2人とも汗だくになりましたが、それを終えると、先ほどまで痛みで足を引きずっていたのが嘘のように、普通に歩ける!と言って歩き回っていました。
もちろん腫れも赤みも大幅に軽減しています。
僕としては狙いがあっての体操をしたんですが、やはりここでも安静ではなく運動することでより早く改善に向かいました。
こうしたことも文書でみると不思議で、「そんなことあるわけないやん?」みたいなオカルトっぽく感じられるかもですが、実際のお話しです。
一般的に言われている常識をちょっと疑うキッカケにしたり、ただ単に「こういうときはこうするもの」と信じ込んでいるだけだと気付いたり、痛みや病状との距離感を見直すヒントにしていただければなと思います。
足のケガ自体、マイナスな出来事かもしれませんが、その裏側で身体がやってくれていることにも、少し目を向けてあげると、いろんな身体の可能性を感じられるんじゃないかと思います😌
それでは、今日も良い1日をお過ごしください!