おはようございます、整体庵大空です。
今日は、
中学生サッカー選手のダッシュすることすら出来なかったオスグッドが解消されたSさんの実際の事例をお話したいと思います。
同じオスグッドという診断名がついていても、
そこに到るまでの経緯は選手それぞれによって個人差が大きいので、
同じ症状で悩んでいても、改善していく過程で必要な施術、リハビリ訓練、トレーニング法は全く違うものになることが多いです。
今回は実際にオスグッドが改善した選手の症例を元にして、
オスグッドを改善するための考え方を一つご紹介します。
オスグッドをはじめ成長痛で悩む方の参考になればと思います。
Sさんがオスグッドになった経緯
現在14歳になるSくん
彼は約8ヶ月ほど前の練習でのミニゲーム中、ディフェンスした時に右膝に違和感?というか軽い痛みのようなもの感じたそうです。
翌朝、日常生活での痛みはほぼなかったので、
練習に参加する。
しかし、
やはり激しく動くと痛みが出るが、
なんとかやってやれないことはなかったので、
その日はなんとか練習終了。
でも翌朝はやはり痛くない。
こんなことを1ヶ月程過ごしていると、
練習中に今まで感じて痛みよりは強い痛みを右膝を襲う。
その日の練習は一旦中止して、帰宅。
翌朝も歩くと痛みが出たので、
その日に整形外科を受診し、検査の結果オスグッド病と診断をされました。
医師からは安静と消炎鎮痛剤、トレーナーからは大腿四頭筋(太ももの前筋肉)のストレッチを指導されて様子を見ることに。
しかし、
そこから2ヶ月が経っても痛みは改善しない。
歩く程度であれば問題ないが、少し遊びの時に走るだけでも右膝に痛みが出る。
整形外科以外にも整骨院2件に通院
整形外科に通院しつつ、
それ以外に少しでも早く治る方法はないかとお父さんお母さんと相談して、
整骨院にも行き、
電気治療や、施術を受け、サポーターなども試してはみたが、
楽になったり、また歩くと痛かったりの繰り返しで、
時間だけがすぎていく日々。
そんな中でご縁があり整体庵大空に来られました。
Sくんのオスグッドの原因
Sくんとお父さんに今までの痛くなった経緯や治療の経緯を丁寧にお聞きしてから、
Sくんの身体の状態、動きをチェックすることに。
今回のチェックの結果だけをお伝えすると、
- オスグッドが出ている右側の太ももが太いこと
- 痛みがない左足が細くなっていること
- 足指(特に左足親指)がうまく扱えない
- 眼の観え方が偏る
という4つでした。
特にSくんの場合問題になっていたのは、
「眼」の偏り、わかりやすく言えば、左右2つある眼が均一に動かない状態にあるということでした。
眼と膝がどういう関わりがあるのか?
よくわからない方がほとんどだと思いますが、
左右の眼に使いやすい側、使いにくい側が出てくると、
必ず使いやすい側に重心が偏る傾向にあります。
この身体の法則はある方に僕も過去教わったことですが、
確かにそうなります。
Sくんの場合、
痛みが出ている右眼に偏って動いていて、
その結果、常に重心は痛い右足にしか乗らない状態になるので、
痛みが出ている右側の太ももの方が太くなっていました。
筋肉が太いのは荷重が常にかかっているという証拠とも言えます。
このことを文章にするとものすごく長くなりますので、
Sくんとは別の方の症例になりますが、
Sくんと似た経緯でオスグッドになっていた方なので下記の動画でまとめています。
動画も合わせてみてもらえると、重心とオスグッドの関係がよりわかると思いますので、
ご覧ください。
オスグッド改善の考え方
オスグッドを利用してプレーの質をワンランク引き上げる
Sくんの場合、
重心の偏りによってオスグッドになっていた可能性がありました。
僕の中でそういう仮説を立てて整体施術を進め、
約1ヶ月ほどで痛みはほとんど改善しました。
また、
重心が偏った状態だと、
必ず自分の左右どちらかが動きやすくなったり、動きにくいことがあります。
Sくんの場合、
右重心の偏りがあり、左がへのスタートはスムーズですが、
右側へのスタートは一歩遅れる傾向にありました。
身体を観てそういう傾向が観て取れたので、
Sくんに確認すると、自覚もありコーチに指摘もされていたそうでした。
ここが改善されていけば、
オスグッドが改善されることはもちろんですが、
プレーの癖を解消して、質を引き上げることも出来ますね。
オスグッドをマイナスのことと捉えて、
ただ痛みが改善されればいいというのも一つの考えですが、
それでは、怪我をしてマイナスになったのを0に戻したにすぎません。
せっかくオスグッドになったのだから、
それを利用して、身体の癖を自覚し、プレーの質を引き上げれば、
マイナスが0になりプラスとなってサッカーに復帰出来ますよね。
そうすれば、
オスグッドになった価値があるということなりますから、
そういうことも大切に考えています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はオスグッドの原因から整体の進め方、怪我を活かす考え方をお話しました。
Sくんの症例は典型的な症例であるとは思いますので、
ご参考になれば幸いです。
やっぱり怪我をしたことはその時はマイナスにしか捉えられないかもしれないです。
ですが、
その原因を紐解き、癖を自覚することによってプレーが向上する可能性があるので、
怪我をしたこともマイナスなことばかりではないと思います。
せっかく他の選手が経験できないことを経験したのだから、
それを活かさない手はないのではないでしょうか。
ということでかなり長くなってしまいました。
今日はこの辺で!
またご質問等ありましたらご連絡ください。