こんにちは。
整体庵大空の下大前です。
ブログを書くのが久しぶりになりました。
今日は2023年8月1日です。
とても暑く熱い日が続いていますが、みなさま体調はいかがでしょうか?
毎日のように注意喚起されている「熱中症」についてのお話です。
『熱中症が怖いなー。』
『これだけ暑いから外出は危ないしな…。』
という方には読んでいただきたい内容です。
少し長くなるかもしれませんが、ぜひお付き合いください。
読み終えると、ほんの少し暑さに対する抵抗が減って、夏に親しみを覚えるかもしれません☺️
知らんけど。笑
熱中症アラート
2023年7月の平均気温は観測史上最高気温だったそうですが、ここ最近、全国的に「記録的猛暑」だそうで、各地で「熱中症アラート」なるものが発令されているようです。
毎年「記録的…」というのも変(毎年気温が上がり続けているわけではないので)なのですが、それはさておき…熱中症アラートについて調べてみました。
熱中症アラートとは、環境省の熱中症予防情報サイトには下記のような説明がされています。
(以下サイトより抜粋)
『近年、熱中症による死亡者数・緊急搬送者数は著しい増加傾向にあり、気候変動等の影響を考慮すると熱中症対策は極めて重要な課題です。 これまで、気象庁の高温注意情報や環境省の暑さ指数(WBGT)等によって国民に注意を呼びかけてきましたが、 令和2年度からは、環境省と気象庁が連携して、より効果的な予防行動へ繋げるための新たな情報提供を検討し、実施することになりました。』
(https://www.wbgt.env.go.jp/about_alert.php)
熱中症アラートの発令は、
①湿度
②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境
③気温
の3つから総合的に指数を出し、一定上になると発令されるそうです。
ちなみに本日(2023/8/1)は以下の地域で発令されているとのことでした。
僕がいる大阪も発令中ですね。
昨日のお昼頃に外出すると、車こそいつも通りですが、ほとんど人と会うこともなく、公園で遊んでいる子供たちも一人もいませんでした。
この暑さなので、当然ですかね…。
真夏の昼間はまだしも、朝夕でも公園で遊ぶ子供の姿が春や秋に比べると、少ない印象です。
では、令和2年(全国的には令和3年)から施行されている熱中症アラートの効果のほどはどうなのか?少し気になったので、可能な範囲で調べてみました。
下記の数字は、総務省より発表されている5月〜9月に起きた熱中症疑いで救急搬送された方の人数です。
令和元年 71317人
令和2年 64869人(一部地域で熱中症アラート制度を開始)
令和3年 47877人(全国で熱中症アラート制度を開始)
令和4年 71029人
令和3年は恐らく新型コロナウイルスの外出自粛などの影響なのか、熱中症で搬送された方は4万人台と少なかったですが、令和4年では例年とほぼ変わらず、令和5年も6月のデータでは過去10年で2番目に多い方が熱中症で搬送されているとのことでした。
まだまだ熱中症アラートという制度ができて3年目なので正確性には欠けますが、今のところ劇的な熱中症患者数の減少には繋がっていない印象を受けます。
これは僕の肌感ですが、近年熱中症患者数が増えている要因に、報道で「記録的猛暑」「観測史上○番目の暑さ」「熱中症での死亡ケースの共有」などが伝えられるたびに、熱中症患者が増えている印象もあります。
メディアによる印象操作?
テレビなどで熱中症に関する情報や、日々の天気予報などでも「暑さ」を強調して、その危険度や注意喚起を通して不安を煽るかのごとく報道されています。
僕が子供のころは、単に「今日の最高気温は36度です」といった感じで淡々と読み上げられていたように思いますが、
現代では、「今日は猛暑日となる36度の最高気温で、熱中症のリスクがあります」といったような感じの伝え方をされていて、それによって暑さへの抵抗感を覚えてしまいます。
これは春先花粉症指数として「今日の花粉量」がテレビに表示されると「今日は花粉が大量に飛んでいるな」と思えば、それに引っ張られて花粉症が悪化する。みたいな構図と似ていますね。
こうした報道による注意喚起の意図は理解はできますが、これによって逆に不安を感じて影響を受けていることと、さらに熱中症に対する過度な対処などによって、暑さに弱い身体作りを無自覚のうちにしてしまっていることもあるかもしれません。
『○○にはリスクがあるので注意しましょう。』
という注意喚起は、それに従うことで安心もある一方で、
『○○は身体に悪いんだ…。』
という不安も同時に受け取っていて、メディアとしては不安を煽る気はないのかもしれませんが(もしかしたら煽りたいのかも?)、結果としてそうなっている部分もありそうです。
水分摂取について
熱中症対策で、最もよく聞く対策が「水分摂取」です。
「喉が乾く前に飲む」が基本で、積極的に水分摂取するように促されます。
水分摂取はとても大切ですが、つい先日意外なことを学んだ事例がありました。ある患者様が軽い熱中症にかかったとお話してくれた事例をお話します。
以前から僕のところに定期的に来ていただいている患者様(30代女性)
先日来られた時、1週間ほど前に軽いめまいと嘔吐があり、尿がしばらく出なかったとのことでした。
その後、十分な休息と水分摂取で短時間で回復に向かい、幸い救急搬送されることもなく、ごく軽症でことなきを得たのですが、おそらく脱水症状だったのではと思います。基本的に脱水が疑われるときは早めに内科を受診した方が良いので、上記症状があるときはあまり無理せず病院にかかりましょう。脱水は身近に起こりやすくて、危険な場合が多いので。
今回、結果的には良かったのですが、ひとつ問題だなと感じたのは脱水状態になるまでに、この方自身「喉の渇きを感じていなかった」という点です。この喉の感覚の鈍さは問題で、喉が乾く前にどんどん水分摂取をすることで、普段は喉の渇きを感じることがほぼなく、水分調整をするための重要な喉の感覚が鈍ることもあるのでは?ということを僕自身も学んだ事例でした。
ちなみにこの方も、かなり積極的に水分摂取には注意をされていましたが、それでも脱水になりました。
そしてもう一つ。
「水」で水分摂取をすると、どうしても吸収効率が悪く身体を冷やしやすいということもあります。特に清涼飲料水(スポーツドリンクなどを含むジュース系)は糖分の影響で水分の吸収が悪く、身体を冷やしやすいので注意が必要です。
夏場の水分摂取は、水分だけでなく食べ物(夏野菜などの野菜類、スープ類、ごはんなど)で水分を摂取することが重要で、食べ物として水分を摂ると、吸収効率も良いのでおすすめです。特に食べ物での水分摂取は、身体を冷やしにくいという利点もあります。
でも…
なぜ冷えることがよくないのか?
暑いんだから、身体を冷やしたほうが熱中症になりにくそうだし、いいんじゃないの?
と思われる方もいると思います。
「身体の冷え」というのは実は熱中症の直接的な原因になることも少なくありません。
日射病と熱中症
僕が子供の頃は、熱中症という名称よりも、日射病と呼ばれていました。
皆さんももしかしたら、そう記憶されている方も多くないですか?
調べてみると…
『昔は、強い直射日光に長時間当たることで発生する「日射病」や、屋内外を問わず高温多湿な環境下に長時間いたり作業をしたりした時に起こる「熱射病」と、呼ばれ方が様々でしたが、近年屋内での発症例が増加している傾向から、名称を2000年からすべて「熱中症」に統一しました。』
とのことでした。
つまり、昔は炎天下での過度な活動による熱射病が中心だったけれど、近年になり屋内(非炎天下)でも同様の症状が多くみられることから「熱中症」に統一されたということだそうです。
僕も学生時代は野球に明け暮れていたので、練習中にチームメイトが熱射病で倒れるということも過去ありました。こういうケースでは、顔が真っ赤になり熱が高まりすぎているという様子がみて取れました。こういう場合は、脇や足の付け根などに氷をあてて体温を下げる処置が有効です。
しかし、最近多いケースでは、顔が真っ白(真っ青)になり熱中症が起こるケースが多いです。
これは、身体が高温になったのではなく、身体が冷えて、暑さに順応できずになった可能性が高く、水分の過剰摂取や冷えた室内から外へ出ないということも一つ原因となり起こります。身体が冷えた結果、暑さに耐えれず熱中症になるケースがあります。これが熱中症の注意喚起をいくら大々的に行っても、熱中症にかかる人が減らず、むしろ増加傾向にある理由の一つではないかなと思います。
室内中心に過ごすと、暑さにも鈍感になり、喉の渇き(脱水)や体温調整にも鈍感になり、かつ冷たい水分を摂取し続けることで身体は冷えて、より暑さに弱い身体(暑さへの耐性がない身体)になり暑さに対応することもできなくなってしまった。
こうした経緯が、熱中症患者が増加する一つの要因ではないかなと想像しています。
炎天下での熱でなる熱中症(以前の日射病)と、身体が冷えてなる熱中症の大きく2つのパターンがあり、最近多いのは、冷えてなるパターンが多いので、
朝夕の散歩などで、暑さに身体を順応させていく「暑熱順化」、水は水分だけでなく、食事でもしっかり摂取するように心がける。ということも熱中症予防には重要なことだと思います。
昔と比べて気温が上がった?
春は花粉が嫌で外出しない。
夏は暑いから外に出ない。
冬になれば、寒さや風邪をひくからという理由で外出しない。
秋は、もうすぐ来る厳しい冬に不安を感じて過ごす。
こんな感じで、その季節ごとの良さを感じることなく、ただ辛いことや不安なことにだけ目を向けて過ごしてはいないでしょうか?
夏は暑いですが、暑いのが夏。
昔と比べて暑くなっているといわれますが、実際に気温データを見ると、50年前と比べてそれほど大幅に気温が上がったというデータは実はなく、なんなら最近よりも暑かった「昔」すらあります。
ちなみに大阪の1964年〜2022年の8月平均気温推移は以下の通りでした。
(気象庁のサイトより抜粋)
上記データでもみても、近年極端に暑くはなっていないことがわかると思います。涼しくはありませんけど。笑
1960年代から比べても年毎の差はありますが、全体的に「夏はこれくらいの気温だよね」といったところでしょうか。
でも、熱中症患者は近年増加している。
なぜ、こうした現象が起きているのか?
僕も全て把握できているわけではありませんので、引き続き探求中ではありますが、
現時点で言えるのは、気温は過去に比べてそれほど上がってはいないが、暑さに対する順応性がいくつかの原因で低下した結果、熱中症が増加している可能性があると考えています。
もし、皆様のご意見もあれば教えていただければありがたいです。
さらなる気づきがあれば、患者様にシェアさせていただきますので、ぜひよろしくお願いいたします。
暑いなりの季節を楽しむ
先日、とある男性患者様(60代)が来られました。
この方は、毎週末ソフトボールをされていて、同世代から上のシニア世代の方々と一緒に汗を流しているそうです。
この真夏の真昼間に高齢者が炎天下でソフトボール。
メディアでは絶対にだめ!と言われそうなことですが、不思議とこうした方々に熱中症はまずみられないそうです。
確かに自宅内で熱中症に…というニュースは聞きますが、
ソフトボール中に…とか、ゴルフ中に…というのはあまり聞きません。
ちなみに、ここは大切なことなので必ず理解していただきたいのですが、決してソフトボールやゴルフが熱中症予防になる。という類の話ではありません。その動機だと熱中症になるので、注意をしてください。
あくまでも、それを心から楽しんでいるかどうか?という点がポイントなのかなと思います。
高校野球でも、つまらない練習や、怒られて罰で走らされる「罰走」で熱中症になるというケースは頻発します(僕も一度なりました)が、甲子園で真剣勝負をしている選手に熱中症などほぼ見られません。
運動が熱中症予防になるということではないです。
夢中に目の前のことに集中している状況下では、熱中症にはよほどでない限りなりません。
けれど、いくら涼しい環境でいても、精神的にだらけた状態では、身体が冷えて熱中症傾向に入りやすくなる。ということも示唆されます。
「暑い時期だからこそ楽しいこと」僕らの身近でもたくさんあります。
例えば、かき氷なんかも、涼しい部屋で食べるよりは、暑い外で食べるほうが倍おいしく感じますよね。
夏野菜も、外で食べるトマトは本当に汗がスッと引いて涼しい。この美味しさは涼しい部屋では体験できません。
その他探せばキリがないくらいに、夏の良さはたくさんあるはずですが、「夏=暑い=熱中症のリスク」という連想ゲームの結果、夏は危ない季節!というような印象が前提で、議論されることが多い気がしますが、皆さんはどうですか?
僕は汗をたくさんかけるこの時期はとても好きです。
毎日のランニングや、昼間の散歩も日差しが気持ちよくて、日差しの中にある風の涼しさを感じれる瞬間なんかも心地よいですね。
冷房の涼しさもありがたいのですが、そのありがたさも外の暑さがあってこそだなーなんて思ったりします。
ぜひ、皆さんなりに暑い夏の楽しさを見出してみてくださいね。
よければ、こんな楽しさもあるよ!というのを施術に来られた際に教えていただければうれしく思います。僕も知らない真夏の楽しさがたくさんあるので、ぜひ教えてください。
ということで、明日は家族でプールに行って行きます。
今年は、もう家族全員真っ黒に仕上がっております😎皆さんも暑い日をお楽しみください!
それでは、長々と最後までお読みただきありがとうございました。
なにかしらの参考になっていれば幸いです。
それでは!