非常に頑固な過敏性腸症候群の症状。
今はお腹痛くなってほしくない!という時ほど、
腹痛が襲って来ますよね。。
僕の整体庵にも、病院で整腸剤をはじめ過敏性腸症候群に効果的な薬を処方してもらったけど、
なかなか改善が難しく、相談に来られる方が多いです。
整体では、過敏性腸症候群が瞬時に完治します!!
…と言いたいが、そううまくはいかないですね。。
過敏性腸症候群は薬を飲んでも、
色々整体をしていても、
ゆっくりゆっくりとしか変化しないケースが多いですが、
僕が今まで経験した過敏性腸症候群で悩む患者さんたちの中で、
瞬時に過敏性腸症候群の症状が改善したというケースが何度かあります。
その中のお一人、Mさんのケースをお話して、
そこから過敏性腸症候群の正体を解説したいと思います。
過敏性腸症候群で長年悩むコンビニのレジ仕事をされていたMさん(50代女性)
Mさんはほぼフルタイムで、
コンビニでのレジ業務をされていました。
このコンビニ、立地が良いためにとても忙しく、
お昼休み以外はほぼ休憩がないほど多忙な仕事だったそうです。
レジに並ぶお客さんがいると、
もしレジ打ちの時にお腹が痛くなるとトイレに気軽にはいけない状況。
初めは、
Mさん自身が過敏性腸症候群で悩んでいるとは周囲のスタッフさんに言うことができず、
周囲のスタッフさんに「トイレ近いなー」と思われるんじゃないかと気にしてしまい、非常に辛い環境でした。
それでもなんとか薬を飲みながら3年以上働き続けたそうです。
3年が過ぎた頃、
仕事上での人間関係の問題もあり、
かなり症状がきつくなり、薬の効きも悪くなってきたことで、
僕の整体庵に相談に来られました。
整体を重ねていくと、
少しずつ症状は緩和していくが、
はじめに大きく緩和したのは、
整体のお話の中で、
「まずは話せるスタッフさんからでも、Mさんの過敏性腸症候群で悩んでいることをお話されてはどうでしょうか?」
と言うことがあって、
何人かのスタッフさんに自分の悩みを打ち明けた時でした。
その時は非常にお腹の調子が快調になり、
しばらくは良い状態を保つことができました。
しかし、
やはり仕事の内容的にハードであることは変わらず、
仕事中に腹痛になればどうしよう、、と言う悩みは解消されずでした。
さらに整体を続けていたある日、
突然、
「先生、私仕事やめました。」と言われました。笑
突然だったので、僕も驚いたのですが、
話を聞くと、
レジが嫌だとかではなく、
今の仕事を生活のために我慢してやらなければいけないと何処かで思っていたけど、仕事は他にいくらでもあるし、
もっと自分の身体に素直に生きていこうと思い決断したのだそう。
それから、違う仕事を始めて、
数週間が経ち、
整体で身体のチェックをしても以前はあったお腹の調子を示すサインはなく、
Mさんの自覚症状もほぼ消失していました。
今は月に1度だけメンテナンスも兼ねて通院されてはいますが、
今でも過敏性腸症候群の症状はほぼないそうです。
この事例は、
整体の効果というより、Mさん自身が「自分の生きたい生き方を選択」した結果です。
腸は第2の脳ではなく、第1の脳??
Mさんがなぜ仕事を辞めて、自分がやりたかった仕事をやりだして、
過敏性腸症候群の症状がなくなったのか?
「腸」は現代医学的な常識では、
栄養素や水分の吸収、免疫系が主だと言われていますが、
近年の研究では、
身体の神経系やホルモンバランス、血液状態、造血など、
身体のあらゆる機関の調節を行っていることが科学的にも判明してきました。
ただ、整体や鍼灸など東洋医学では昔から、
腸が重要だというのは言われていたことで、
それが現代科学的にも証明されつつあるということになります。
突然ですが、
生物の原型とも言われる動物を知っていますか?
…「ミミズ」です。
ミミズは、手も、足も、眼もなければ、脳もなく、腸と口、肛門しかない生物で、
動物学者の先生によると、
生物に脳ができ始めたのは動物の歴史的に見ればほんの5万年前という最近の話だそうです。
ミミズは腸だけで生き続けているということになります。
余談ですが、
ミミズはとても素晴らしい腸内環境を持っているそうで、
ミミズのうんちは土壌を栄養溢れるものに変えてくれていて、
私たちが普段食べている野菜や、お肉類も、
ミミズのおかげと言っても言い過ぎじゃないです。
腸があれば生きていける。
これは腸が身体の全てをコントロールしてくれているということを示しています。
しかし、
ミミズと違い人間は、脳があり、
他の動物よりもはるかに高度な思考をすることができます。
でもその結果、
お腹(本音)の思いと、実際の高度や言動(建前)にズレが生じたりします。
例えば、
今の仕事はやりたくない(本音)、けど生活のために行かなければいけない(建前)。
になると、
お腹の思いと、頭で考えた行動は違う方向に行ってしまい、
お腹は「調子を崩すこと」で、頭に問いかけてきます。
それが、現代でいう過敏性腸症候群の正体ではないかと、思っています。
難しいけど、
本音で生きること。それがもっとも腸内環境を整える上で大切なことです。
少しずつ。
少しずつでいいので、
僕たちが思う本音を大切にしていきたいですね。
偉そうなことを書いていますが、
僕自身も、自分の本音に素直にはいきているとは思えません。
なので、本当はこんな偉そうなことを書ける立場ではないです。
やっぱり建前で行動してしまうときがあります。
なので、僕自身もまだこれから、いろんな経験をしていかないといけない未熟な人間です。
みなさんと一緒に、
僕自身も色々な経験を積んで、進化していきたいなと思います。
腸が教えてくれること
腸内環境を整えるとい良い。
なので、腸内細菌を整えますという飲み物なんかがいっぱい売ってます。
はっきり言ってこれらはすべて無意味です。
まず腸内環境は何かを食べたり、飲んだりすることだけで整うものではありませんし、
そもそも口から摂取した腸内細菌は胃酸で死んでしまいます。
腸内環境でもっとも大切なことは、
「笑顔でいること、幸せや快感を感じる」ことが重要です。
逆に腸内環境が悪くなってしまうには、
「忍耐、努力感、余分な緊張、怒り、ストレス」などです。
Mさんがストレスのあった仕事を辞めて、
転職したことがキッカケに過敏性腸症候群がよくなったのは、
環境を変えたからではありません。
Mさん自身が、
「自分が生きたい道を選んだこと」にあると思います。
自分の意志で、自分が幸せに感じる道を、自分の足で歩く。
なぜか、そういう決断すると、腸内環境が劇的に改善してしまうのだと思います。
腸内環境は、
腸にいいものを食べても、整腸剤を飲んでも、外からの刺激で変わるものではないのかもしれない。
劇的に変えることはできるけど、それをできるのは本人のみです。
僕が整体をできるのは、患者さんの身体があってのことなので、
僕の力なんぞ、ほんの少しも意味はないです。笑
僕たちが、
頭でこうしなきゃいけない、失敗してはいけないと考えて生きているけど、
お腹は本音を教えてくれているのかもしれないです。
「そんな我慢してまでやることじゃないんじゃない?」
「本当はやりたくないんじゃない?」
って 、僕らの「腸」が教えてくれているのかもしれないですね?
腸に従って生きることが幸せな生き方なのかもしれませんね。。
昔の人は知っていた
面白いことに、「腸=お腹」を示す言葉はたくさんあります。
昔の人は、腹に感情が宿るということをわかっていて、
お腹を健全にすることの大切さを知っておられたのかもしれないですね。
腹黒い
腹を括る(覚悟を決める)
腹が座る
自腹
私腹を肥やす
腑に落ちる
など…まだまだいっぱいありますね。
お腹という部分はとにかく正直ですが、
自分の正直な気持ちが現れる部分であることは間違いなさそうです。
切腹の意味
以前から不思議だったのですが、
なぜ武士が自害するとき「切腹」なのか?
死ぬのであれば、首などの方が一瞬で死ぬことができることは武士ならわかっていたはずなのですが、
なぜわざわざお腹を着るのだろうか?
お腹の不思議さを知るにつれて、
あくまでも僕の憶測ですが、その意味はこうではないかと思っています。
お腹に感情を含めその人の全てがあると知っていた。
だからお腹を着ることが、本当の意味で「死」ということになるのかもしれない。
また、あまりに残虐な行為をした場合は、「打ち首」にされたそうですが、
「切腹」というのは、打ち首より、自分の武士としての名誉を守れると考えられていたそうです。
個人的には死んだら負けだと僕は思うので、切腹はもちろん、
何があっても自害してはいけないと思います。
ですが、
当時はそう考えられていたようですね。
お腹の痛みを人生の指針にしてみる
お腹の調子が悪くなる。というのは、
身体が「ちょっと無理してるんじゃない?」ってからだが教えてくれているのかもしれません。
もっと自分はこうならないといけない。
とか、
失敗してはいけない、うまくやらないといけない。
そんな風に考えて自分を追い込んでいませんか?
そうする必要のないことを、
僕たちのお腹は知っているのかもしれないですね。
頭は結構偏った常識で縛られていて、
意外と騙されやすいし、正確に物事を見ることもできない時が多いです。
だけど、お腹は、
かなり賢いです。
僕たちの人智をはるかに超えたかしこさだと思います。
そして、簡単に騙されることもなく、
自分の本音を一番をよく知っているところでもあります。
お腹に従って生きる。
これは常識でがんじがらめの現代だからこそ大切にしたいことなのかもしれないです。
自分で勝手に、
こういう生き方が正しいって決めてませんか?
まとめ
いかがだったでしょうか?
ちなみに上の画像は僕の息子ですが、
明らかに損得などを頭で考えて行動してはいないです。
ただただ、気分の赴くまま、お腹で生きていると思います。笑
僕が身体のことを、生き方を学ぶ先生はいつも息子です。
そして、奥さんが僕の癖を知ってか知らずか割といい感じのアドバイスをくれます。
「そんな気楽に生きれればいいなあ」
って子供を見ていて思う人もいるかもしれないですが、
ご心配なく。
僕も思います。笑
でもそう思いながらも、少しずつ少しずつ、自分お癖を知り、
失敗を重ねて、いけばいいんだと思います。
今日はどんな失敗をみなさんしましたか?
失敗しないように生きる、
よりも、
失敗をした時が一番学べる時です。
大人も子供もどんどん失敗しながら進んでいきましょう。
気楽に。
頑張ることなく。
適当に。
では、今日はこんなところで!